創業から10年
進化の時

最適な気候、条件

新しい蒸留所は、ニュージーランド最大規模の36ヘクタールという敷地面積で、南島の南東部セントラル・オタゴ地方に位置する。ダンスタン湖とピサ山を見渡せ、歴史あるベンディゴ山脈を一望できる場所にある。私たちはここで、地元の皆様、世界中からの観光客、ビジネスパートナーをお迎えする。

蒸留所には、質の高いスピリッツを生むための最適な気候と水がある。赤道と南極のちょうど中間点に位置し、1年を通して最高気温と最低気温の差が大きいこと。これがウイスキーの熟成に最適な環境となる。そして、ジンとウォッカにとって、手つかずのサザンアルプス山脈から染み出た天然水は理想的なものだ。

2023年10月にオープンする新しい蒸留所は、ニュージーランドで今、最も影響力があり、印象的な空間設計づくりで世界的にも名が知られる『チェシャー・アーキテクツ』のナット・チェシャー、アシンダ・スターク、エミリー・ドールによって設計された。広大な大自然の中に都会的な雰囲気をバランスよく調和させたデザインで、風景に溶け込む2つのシンプルな「ロングハウス」には蒸留所、スピリッツ貯蔵庫、試飲室などを配置。素晴らしい蒸留環境とともに、訪問される方に最高の発見と体験を提供していく。

Scapegrace Distillery
Scapegrace Distillery

創業ヒストリー

スケープグレースは、2012年、義理の兄弟であるダニエル・マクラフリンとマーク・ニール、そしてリチャード・バークによって設立された。3人は「世界中で販売されるニュージーランド産スピリッツを創る」という野心的なビジョンを持っていたが、その野心は実現し、2022年現在、世界40か国で販売されている。2018年には『ロンドン・インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション(IWSC)』において、『ベスト・ロンドン・ドライ・ジン賞』を受賞。権威ある国際的な品評会でも数多くの賞を勝ち取るとともに、世界中の人々に愛飲されている。

2つの蒸留所

2つの建物のうち、1番目の建物には、本社、瓶詰工場、倉庫と、約2000樽のウイスキーが保管されている樽貯蔵庫がある。更に、今後数年間で3つの貯蔵庫を増築する計画がある。最新設備を備えた蒸留所が入る2番目の建物は、2023年10月にオープン予定。充実した飲食体験と蒸留所ツアーを提供するプランが進行中だ。

Scapegrace Distillery
Scapegrace Distillery

私たちはいち早く、世界最先端のサステナブルな蒸留所を作ることを目標にし、様々な決断をしてきた。例えば二酸化炭素の排出量を削減するため、従来の化石燃料を使用するボイラーではなく、電気式のボイラーを導入。蒸留所の建物には、鉄筋でなく木材を使用。こうした取り組みをさらに進めていくことで、カーボン・ニュートラルを実現し、地域に根差す施設を目指している。

私たちのゴールは、規模や商品提供の拡大だけを目指すものではない。蒸留所を中心としたコミュニティを育成し、蒸留所を訪れる全ての人々に還元していくことも大切な目標だ。その一環として、15万NZドル相当の天然のカヌカを敷地内に植林する「再生植林プログラム」を計画している。蒸留所は非常に美しい地域にあり、我々はこのかけがえのない自然を保護することを目指している。また、地元の皆様や訪問される方々にお楽しみいただける、金鉱跡地を含む歴史散策コースも現在整備中。これらのプランは2023年11月に始まる。

開業予定
2023年11月